植毛 知識

植毛部分をぶつけた場合はどうなるの?

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自毛植毛の施術後は移植した株(毛を育てる頭皮下の毛乳頭部分までのこと:グラフトとも呼ぶ)が定着するまで安静にしていなければなりません。

施術後の注意事項には「移植した部分の頭皮をこすらない」「頭をぶつけないように」といった記載がありますが、万が一、ぶつけてしまった時はどうなるのでしょうか?

そこで今回は、このサイトを運営しているスタッフの1人である私が「植毛部分をぶつけた場合はどうなるの?」と題し、頭をぶつけた場合の状況について説明します。

頭をぶつけた状況や株の定着前後で症状は大きく変わる

移植する株の底部には毛乳頭があります。

毛乳頭は頭皮下の毛細血管から栄養分を吸い上げ、毛母細胞を分裂させて毛を作り、下から押し上げて成長させていきます。

 

株を移植するためには一度、毛乳頭と毛細血管を切り離さなければなりません。

 

毛乳頭はとても弱い器官なのでわずかの間、毛細血管と切り離しているだけで細胞が機能しなくなります。だからこそ自毛植毛の施術はスピードが要求されるわけです。

毛乳頭が機能している間は移植すると再び毛細血管とつながろうとします。そして移植先で毛乳頭が毛細血管とつながった時に初めて自毛植毛の施術は成功となり、毛乳頭が毛細血管とつながったことを株の定着と呼びます。

 

頭をぶつけたことによる植毛部分への影響は毛乳頭がすでに毛細血管とつながっている状態、つまり定着後なのかそれとも定着前なのか、それによって大きく変わります。またぶつけた強さも関わってきます。

 

毛乳頭が毛細血管とつながる前は要注意!

植毛手術で移植した株が定着するまではおよそ2週間といわれています。施術直後は株を移植するために頭皮に開けた穴やスリットが塞がっていないので、施術直後に植毛部分をぶつけると衝撃でぶつかった面積に相当する移植部分の株が抜け落ちてしまいます。

 

施術後はとくに頭部に対する注意が必要で、そのために施術後の洗髪はぬるめのお湯で洗い流すだけ、枕は植毛部分と接触させないように、血行を良くすることも株が抜け落ちることにつながるので飲酒も禁止しているほどです。

ただし、これらの注意事項をしっかり聞いて実践すれば株が自然に抜け落ちることはないので定着率を高めることができます。また患者自身も施術直後は十分に注意を払うので、うっかり頭をぶつけたという事態に陥る可能性は少ないといえるでしょう。

 

頭をぶつけたという状態に陥るのは施術後、3〜4日ぐらいから多く見られます。この頃になると頭皮に開けた穴やスリットが塞がり、出血がかさぶたになって頭皮に痒みが走り、集中力が途切れやすくなるからです。

 

頭を掻きむしることは当然、頭をぶつけたことと同じ状態になるので絶対に掻きむしるようなことはしないでください。頭皮が塞がっただけで毛乳頭はまだ毛細血管につながっておらず、掻きむしるほどに株は抜け落ちてしまいます。

 

植毛部分から毛が抜けることがあっても心配は無用

植毛部分に限らず頭はぶつけないようにした方が良いに決まっていますが、施術後2週間もすれば株は定着するので壁に軽くぶつけたぐらいでは株が抜け落ちることはありません。

 

もっとも、柱の角にぶつけた状態で出血が伴う場合は頭皮の切れ目から株が抜けてしまう可能性があります。これは植毛手術に関わらず既存毛でも同じことがいえます。縫合するほどの傷になると、その部分だけ瘢痕性(はんこんせい)のハゲになることもあります。

また頭をぶつけた衝撃で植毛部分から毛が抜けることもありますが、これは衝撃によって毛穴に残っていた毛が抜けただけであり、株そのものが損傷を受けたわけではありません。

FUT方法で株を採取すると、毛が残っている状態で移植するので施術直後は毛が生えているように見えますが、毛乳頭は一時的に毛細血管と切り離されているので残存毛は休止期に入り、衝撃がなくてもやがては抜ける毛です。ごそっと毛が抜けても心配しないでください。

 

移植した株は確かに2週間ほどで定着しますが、だからといって安心するのは早計です。とくにスポーツは注意してください。サッカーのヘディングや剣道の面の稽古、柔道の組手や寝技など、スポーツではどうしても頭部に刺激が与えられます。

 

施術のために開けたスリットやホールはすでに塞がったといっても新しい皮膚は敏感で弱く、また定着した株も毛細血管とのつながりが細い状態です。

頭をぶつけた状態が多いスポーツは余裕を持って1ヶ月は実戦を見合わせ、筋トレや基本練習など頭をぶつけない運動に留めておいた方が無難です。

 

まとめ

植毛施術後、頭をぶつけたといってもよほど出血を伴うようなケガでない限り、植毛クリニックの医師はさほど心配しません。

多少の株が抜け落ちたとしても全体量からみればわずかなので、育毛の段階でロスト分が影響することはほとんどないからです。

むしろなぜ頭をぶつけたか、その理由を考えてください。

ついうっかりは誰でもあることですが、脳梗塞や視力低下など他の病気の可能性もあります。

またぶつけた後、急激に気分が悪くなるなどの症状が出た時は植毛クリニックではなく内科へ早めに相談してください。

 

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