植毛 知識

植毛用語「ショックロス」って何のこと?

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自毛植毛の施術を受けた後、一時的な現象としてショックロスがあります。

医学的用語で言うと「手術後に見られる既存毛の一時的な抜け毛の増加」ですね。

身体的な障害が出るわけではないので副作用ではありませんが、施術を受けた患者の立場から考えると精神的ダメージはかなり大きいはず。

そこで今回は「植毛用語「ショックロス」って何のこと?」と題し、SHOKUMOU-ONLINE運営スタッフの1人であり、自毛植毛を行ってショックロスも経験した私がその内容を詳しく説明します。

科学的根拠が確立していない「ショックロス」の原因

ショックロスとは自毛植毛の施術後、約1〜4ヶ月の間に既存毛の約10〜15%が抜ける現象のことです。

 

発症の期間が長く、抜け毛率の幅が曖昧なのは個人差があること、ショックロスの正確な科学的根拠が確定していないために統計的なデータが収集されておらず、自毛植毛を行った医師の経験値に基いているからです。

つまり自毛植毛の施術を受けても発症しない人がいる一方で、施術後約4ヶ月目で既存毛が15%抜け落ちた人もいる、ということです。

日本人の髪の平均本数は約10万本。

 

薄毛の人の場合、少なく見積もって8万本とした場合、自毛植毛の施術後に抜ける確率が10%の人だったら8千本が一気に抜けるわけですから患者としてみればショック!と感じるのは当然のこと。

 

とくに毛が抜ける部分は植毛した株に残っていた毛と、その周囲の既存毛だけに「自毛植毛したのに薄くなっている!」という思いが起きる人もいるでしょう。

それだけ精神的な負担の大きい現象であるのに、ショックロスの有効な対処法はありません。

あくまで一時的な抜け毛なので、対処は必要ない、というのが自毛植毛を行う医師の見解なのです。

でも、本当に必要ないのでしょうか?

 

頭皮への刺激で強制的に早められるヘアサイクルの現象

ショックロスが起きる場所は植毛した株の部分と、その周囲です。

ショックロスに含まれる既存毛の中には移植した株から生えている毛も含まれているのです。

 

なぜ、この現象が起きるのかという原因は今のところ解明されていませんが、自毛植毛の施術前に行う局部麻酔によって植毛した株に生えている毛とその周囲の毛が炎症反応を起こしてヘアサイクルを早めるため、という説が有力とされています。

 

一般的なヘアサイクルでは、毛母細胞の毛乳頭から伸びた毛が成長期を経て2〜3週間の退行期に入り、その後、数ヶ月の休止期を経て毛乳頭から新しい毛が生まれると脱毛します。

現在、解明されている根拠を元にすると、麻酔やスリットなどで頭皮に刺激が加わったことにより、毛母細胞は退行期や休止期に入っていた既存毛を強制的に排除、新しい毛を生み出そうとしていることになります。

 

つまりショックロスは抜け毛の発症というよりは発毛促進のための現象と捉えることもできるわけですね。

 

医師がショックロスに対応せず静観している理由も、これなら納得できます。

 

永久的に育毛できない状態を避けるためにも医師選びが大切

実際、ショックロスが起きても株の移植に問題がなく、毛母細胞が健康な状態であれば毛乳頭から生えた毛が成長期に入り、6〜9ヶ月で新しい毛を頭皮に見ることができます。

しかし、稀にショックロスが起きた後、植毛した株から毛が生えてこないことがあります。

 

それは株を移植する際、毛母細胞を切ってしまったり高密度で株を植え込んでしまった場合です。

 

ドナー株を採取する時、医師の技術が未熟だと毛母細胞を切ってしまうことがあります。一度、切れてしまった毛母細胞の株からは毛が生えてきません。また高密度で株を植え込むとそれぞれの株に毛細血管が行き渡らず、毛母細胞に栄養が届かないため脱毛してしまい、その株からも永久的に毛が生えないことになります。

 

どちらも自毛植毛を行う医師の技術による原因ですね。

 

ショックロスは自毛植毛の施術を受けた5人に1人の割合で発生すると言われています。

しかし施術する医師によっては、その後の発毛状態が変わってきます。

自毛植毛の施術費用はけっして安くありません。ショックロスの後、施術の後悔をしないためにもクリニック選びは慎重に行ってください。

 

まとめ

現在、ショックロスを完全に予防する処方はありません。

自毛植毛の施術を受けた人で、どうしても不安感が募り、一時的な抜け毛を周囲に知られたくない人は人工毛のパウダーでカモフラージュする手段を取ってください。またできるだけ予防したい人はAGA治療薬を併用することで、既存毛の抜け毛を減少できる可能性があります。

ショックロスで医師に相談しても同じような対処法しか返ってきません。逆に言えば、心配するようなことではないと解釈できます。

ショックロスという言葉の響きだけを聞くと大事に思えますが、あくまで頭皮の刺激(ショック)による脱毛(ロス)という捉え方をするように心がけましょう。

自毛植毛の施術における通過儀礼的な現象と考え、抜け毛が一時的に増えても焦らないことが唯一の自己防衛的な対処法となります。

 

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