植毛 知識

植毛のドナー部分って何?

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外科手術ではドナーという言葉をよく耳にします。

臓器移植や骨髄移植の際、その提供者をドナーと呼び、提供を受ける患者はレシピエントと呼ばれます。とくに臓器移植の場合はスピードが要求されるのでドナーとレシピエントは同時に手術を行うのが一般的です。

自毛植毛にもドナー部分という用語があります。ただし、これは自分の頭髪の中のことで他人から提供されるものではありません。

ドナー部分とはどこを指した言葉でしょうか?

そこで今回は、このサイトを運営しているスタッフの1人である私が「植毛のドナー部分って何?」
と題し、ドナー部分の解説をします。

植毛施術で株を採取する方法は主に2種類

自毛植毛は文字通り、自分の毛を移植する施術です。

AGA(男性型脱毛症)の対処法として最善の手段と言われていますが、薄くなったりハゲたりしている部分が広すぎると、ドナー部分が比例して少ない面積になっているので施術が不可能となります。

 

臓器や骨髄は他人のものでも適合すれば移植することが可能ですが、毛に関しては他人のドナー部分を移植しても頭皮が拒絶反応を起こしてしまい、定着しません。施術は自分の毛でなければ行えないのです。

 

そこで自分の髪の毛の中のドナー部分が必要になってくるわけですね。

髪の毛全体で植毛のドナー部分となるのはAGAの影響を受けない側頭部や後頭部です。その既存毛でドナー部分となるのは毛ではなく、その根元にある毛乳頭です。一般的にドナー部分は毛根と呼ばれていますが、植毛用語ではこれを株またはグラフトと呼びます。

株の採取方法は主に2種類に分かれています。

 

パンチグラフトという専用器具でくり抜くFUE方法と頭皮の一部を薄く切り取ってピンセットで株を採取するFUT方法です。どちらにもメリットとデメリットはありますが、株も自分の身体の一部とはいえドナーであることに変わりはなく、毛母細胞を分裂させる臓器の一種です。他の臓器と同じく施術にはスピードが要求されます。

 

植毛面積が大きい場合、株を速やかに採取、そして移植しなければなりません。このスピードが遅いと株が機能しなくなって植毛しても定着せず、毛が生えてこないのです。

植毛施術を受ける時はできるだけ技術力の確かなクリニックを選んでください。

 

ドナー部分はどちらの採取方法でも跡が残る

ドナー部分から採取した株は再生されることはありません。
したがって側頭部や後頭部には採取跡が残ります。

 

FUR方法はメスを使わない施術方法とか跡が残らない植毛方法などと紹介されていますが、確かに採取する時はパンチグラフトなのでメスは使わないものの、株を移植する際はメスで頭皮にスリットを入れたりニードルで穴を開けたりします。また採取跡は白く点状になって残ります。

 

ただし、ほとんど目立たないのは事実で、既存毛を極端に短くしない限り跡が見えることはありません。

 

FUT方法は頭皮の一部を切り取るので、その後、頭皮の上下の皮を引っ張って縫合します。したがって植毛の施術後は縫合跡が残ります。ただし縫合跡といっても線状になっているだけなのでFUE方法と同じく既存毛のヘアスタイルで十分に隠すことができます。

最近ではトリコフィティック縫合法を採用しているクリニックが増えてきました。これは縫い合わせる上下の皮の断面を斜めにすることで縫い合わせた時に段差がなくなり、縫合跡が目立たなくなる施術方法です。

 

FUT方法はFUE方法に比べて施術費用が安く、しかも大量に株を採取できるというメリットがあります。縫合跡がどうしても気になる人は医師にトリコフィティック縫合法を実施しているか確かめてからクリニックを選択してください。

 

株を移植してもAGAの影響を受けることはない

これから施術を受けようという人にとって不安になるのは、ドナー部分の株をAGAの部分に移植しても、AGAの影響を受けてすぐに抜けたり全体的に薄くなってしまうのではないか、ということですね。

 

安心してください。

 

ドナー部分の株にはドナードミナントの原理が働くので、植毛した部分の株は半永久的に元気な毛を育て続けます。

ドナードミナントとは、ドナー部分の遺伝子が優先されるという原理です。つまりAGAの影響を受けない後頭部や側頭部から採取した株は、AGAの影響を受けやすい前頭部や頭頂部に移植してもAGAの影響を受けない遺伝子が優るので薄毛やハゲにならないわけですね。

 

ただし植毛部分以外の既存毛は相変わらずAGAの影響を受けます。治療薬で進行を遅らせないと植毛部分が離れ小島のようになってしまうので、既存毛のケアを忘れないようにしてください。

 

まとめ

ドナー部分から採取した株は移植する際にスピードが要求されます。

施術する医師や補助する看護師の技量が求められるところですが、技術力はスピードだけではありません。早さと同時に自然な仕上がり感を実現させることも大切な技術力です。

この技術力を患者が判断する方法は事前カウンセリングで医師がどの程度まで説明してくれるのか、それを確認するしかありません。

ヘアシートで植毛のデザインをしっかりと説明する医師を選ぶことが重要になります。

植毛は審美目的とはいえ外科手術です。医師の技術力が最終的に大きな差を生むということを忘れないようにしてください。

 

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