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円形脱毛症に植毛ってできるの?

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ある日、突然に痛みもなく髪が抜けて10円玉サイズのハゲができる。

薄毛やハゲの人だけでなく普通の人にも起こりうる恐怖的体験なのが円形脱毛症です。

当サイトの運営スタッフの1人である私も若い頃、後頭部に円形脱毛症になったことがあり、絶望的な気分になって一時的に引きこもりになった経験があります。

その時は脱毛した部分に、他の元気な髪を移植できたら、植毛できたらどれほど気分がラクになるだろうと真剣に思ったものです。

おそらく、円形脱毛症になった人は私と同じ思いを持っているに違いありません。

そこで今回は「円形脱毛症に植毛ってできるの?」と題し、円形脱毛症の症状と原因、自毛植毛の施術はそれに有効なのか、それを解説します。

自毛植毛の施術を検討する前に円形脱毛症のことを知っておく

円形脱毛症は古来、発症の形跡が見られます。

平安時代にはすでに円形脱毛症の記述があり、鬼が舐めた跡と考えられていたことから「鬼舐頭(きしとう)」と呼ばれた記録が残っています。

 

古くから発症する症状でありながらその原因は未だ究明されていません。
円形脱毛症は薄毛やハゲと同じように生命に直接危険を及ぼす症状ではないからです。

 

しかし頭髪の喪失は生命への物理的影響は見られなくても精神的影響が大きく、重度になると頭髪全部が抜けて社会的な参加が困難になることから最近では円形脱毛症の研究が進んでおり、その発症システムが解明されつつあります。

日本人の1000人に1〜2人は発症するといわれている円形脱毛症。

まずはその症状とメカニズムから解説します。

 

円形脱毛症にはいろいろな種類の症状がある

円形脱毛症は10円玉大だけでなく、様々な症状があります。

 

・単発型

初期症状で、10円玉サイズの抜け毛部分ができます。半数以上が自然治癒しますが、サイズが大きくなったり他の部分に広がったりする可能性もあります。

・多発型

単発型が頭皮にいくつもできる症状です。多発型に進行すると自然治癒が難しくなり、放置しておくとさらに脱毛面積が広がってしまいます。

・多発融合型

頭皮の髪が全体的に抜けていく「びまん性」や蛇が進んだ跡のように細長く抜ける「蛇行性」があり、治療しないと悪化する可能性があります。

・全頭型

多発型の進行形で頭皮の髪がすべて抜け落ちる症状です。

・汎発型

髪の毛だけでなく、すね毛やヒゲ、さらに陰毛など身体中の毛がすべて抜け落ちる症状です。悪性円形脱毛症あるいは全身脱毛症とも呼ばれています。

 

円形脱毛症は「10円ハゲ」などと嘲笑の対象にされることもありますが、症状が悪化すると社会的参加ができなくなる場合もあります。軽く考えずにしっかりと治療を受けてください。

 

免疫力の低下で免疫細胞が誤作動を起こすことが円形脱毛症の原因

以前、円形脱毛症の原因は精神的ストレスと簡単に片付けられていました。

しかし乳児や幼児、出産後の女性やストレスとは無縁の人でも発症することから、最近では精神的ストレスは誘引材料のひとつでしかない、と考えられています。

 

現段階で分かっていることは精神的ストレスの他にインフルエンザウィルスの感染や家老といった免疫力の低下により、病原体から身体を守る免疫細胞Tリンパ球が正常に作動しなくなり、頭皮の下にある一部の毛根を異物として攻撃してしまうので脱毛するというメカニズムまで判明しています。

 

しかしTリンパ球がなぜ一部の毛根だけを異物として捉えるのか、その誤作動の原因は何か、といったところまでは判明していないため、治療は対処法で根本治療の方法は見つかっていません。

単発型に関しては、Tリンパ球の攻撃が現存する毛根だけに行われるケースが多く、再び発達した毛根には攻撃を行わないので自然治癒する可能性が高いといわれています。

ただ、単発型で終わるか、それとも多発型に進行するのか自分自身でも分からないので、円形脱毛症が見つかった場合は早めに治療を受けた方が賢明ですね。

 

円形脱毛症の対策を考える

さて本題。

上記のような円形脱毛症の症状とメカニズムに対して、自毛植毛の施術は有効でしょうか?

 

結論から言うと、残念ながら自毛植毛の施術は円形脱毛症の解決になりません。

 

また円形脱毛症はAGA(男性型脱毛症)と原因が異なるのでフィナステリドやミノキシジルといったAGA治療薬も効果がありません。

円形脱毛症は単発型であれば自然治癒も見込めますが、精神的な不安を解消するためにも植毛クリニックではなく皮膚科で診察してもらうのが解決方法のベストです。その誘引材料には上記の他にアレルギーやアトピー体質の遺伝なども考えられており、同脱毛症の40%以上がアトピー要因を持っていることが確認されています。

 

自毛植毛を始めとして間違った対処法をしても円形脱毛症は改善されません。

 

まずは皮膚科に行ってカウンセリングを受けるのが最善の方法です。

 

自毛植毛が円形脱毛症に向いていない理由

なぜ、円形脱毛症に自毛植毛の施術が向いていないのでしょうか?

それは自毛植毛の施術方法を改めて考えれば理解できます。

 

自毛植毛の施術は簡単に言うと頭髪の毛根まで含めた元気な株(ドラフトとも呼ぶ)を薄毛の部分に植毛します。

 

薄毛の原因は男性ホルモンのテストステロンが頭皮下にある酵素の影響でジヒドロテストロンに変化、これが毛母細胞を弱らせてしまうために薄毛やハゲを引き起こします。

しかし、ドナーとなる株はジヒドロテストロンの影響を受けないので薄毛の部分に植毛しても元気な髪を生やすのです。

 

しかし円形脱毛症は免疫細胞のTリンパ球が誤作動を起こして毛根を破壊してしまう症状。つまり、自毛植毛の施術でせっかく株を植毛してもTリンパ球が新たな植毛の株を壊してしまいます。

よって植毛が定着しません。

 

これが同脱毛症に自毛植毛の施術が向いていない理由です。

 

そもそも自毛植毛が向いていないケース

自毛植毛の施術が不可能なケースは円形脱毛症だけではありません。

体に重篤な疾患を抱えている人、たとえば糖尿病に罹患している場合、自毛植毛の施術でメスが入った部分が化膿する危険があるため、糖尿病の指標であるHbA1cの数値が7.0%以上の人は植毛する医師の判断に委ねられます。

また心臓疾患を抱えている人も自毛植毛の施術は体力的に大きな負担となるので自毛植毛の施術が受けられません。その他、頭皮が脂漏性皮膚炎に罹患している人、精神的な疾患にかかっている人も自毛植毛の施術が精神的負担を招く恐れがあるので受けられない可能性があります。

ただし、火傷の場合は頭皮の損傷程度にもよりますが、円形脱毛症のような内部的作用ではないため、頭皮下の毛細血管に損傷がなければ自毛植毛の施術が有効です。

なお、完全なスキンヘッドは自毛植毛の施術ができません。

ドナーとなる株が採取できないからです。

スキンヘッドで植毛したい人はある程度、髪を伸ばしてから植毛してくださいね。

 

まとめ

円形脱毛症は単発型であれば髪を長くすることで隠せます。

単発型が自然治癒する期間は約半年から1年といわれています。その間、髪型で隠すことができますが、進行して多発型になると髪で隠すことはできませんし、自毛植毛の施術も行えません。

そのままでは社会的参加も困難になりますが、幸い、今はウィッグの技術が進歩してウィッグでも自然な髪型が実現できるようになりました。ウィッグの専門メーカーでは円形脱毛症に対応させるタイプを各種販売しています。

円形脱毛症の悩みはなかなか他の人に理解してもらえないほど本人にとっては深刻な問題ですが、植毛が不可能でもウィッグをつけることによって問題の一部は解決できます。

同脱毛症の悩みで後退的な人生を送っても円形脱毛症が治るわけではありません。ウィッグを使うなど自分なりの解決策を見つけ、できるだけ前向きな姿勢を保つようにしましょう。

なお、同脱毛症が治癒すれば自毛植毛の施術は可能になります。

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